2010年3月17日水曜日

うつ病の経過に伴う自己関連づけと前頭前皮質:パイロットスタディ

Lemogne C, Mayberg H, Bergouignan L, Volle E, Delaveau P, Lehéricy S, Allilaire JF, Fossati P. in press Self-referential processing and the prefrontal cortex over the course of depression: A pilot study Journal of Affective Disorders
うつ病は自己に焦点を当てた認知バイアスを示し、先行研究ではこの認知バイアスと関連してDorsal MPFCとDLPFCがうつ病患者においてユニークな脳活動として示されてきた。本研究では、これらの脳活動がうつ病の転帰に伴ってどのように変化するかを検討した。各8名のうつ病患者と健常者を対象に自己関連づけ課題を行い、6~14週間の間隔を空けてfMRI測定を行った。結果は、うつ病患者において時間経過に伴いDLPFCの活動が低下したが、Dorsal MPFCの活動は高いままであった。Dorsal MPFCの活動に変化が見られなかったことは抗うつ薬単独治療に特徴的な結果であり、認知行動療法による治療によってどのような変化が見られるかは検討するべきである。

ごく最近これまで蓄積してきた認知行動療法前後のfMRIデータを投稿したが、この論文の著者からそのデータについて質問とともにこの論文が送られてきた。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ツイート @freeroll_をフォロー