2011年6月13日月曜日

自閉症における全脳の構造MRIの予測値の検討:パターン分類アプローチによる

Investigating the predictive value of whole-brain structural MR scans in autism: A
pattern classification approach 2010 Neuroimage

自閉症スペクトラム障害は通常の多変量解析では検出し難い脳構造の微妙で空間的な変化を伴う。多重比較補正が求められるため十分な件出力を得るためには大規模なサンプル数が必要とされる。小サンプルによる神経構造学的変化に関する報告は大きなばらつきがある。また、VBMでは予測ができないため診断上の価値は制限される。我々はSVMによる全脳の分類を用いて自閉症スペクトラムの神経構造ネットワークを検討し、構造MRIの成人の自閉症スペクトラムの予測の価値を検討した。結果ではSVMとVBMを比較した。我々は44人の男性成人を対象とした。22人の自閉症スペクトラムと22人の健常対照者が参加した。SVMでは自閉症スペクトラムと健常者を弁別する区間ネットワークが同定された。これらの中には辺縁系、前頭―線条体ネットワーク、前頭―側頭ネットワーク、前頭―頭頂ネットワーク、小脳が含まれていた。灰白質にSVMを適応したところ、自閉症スペクトラムの被験者を86%の特異度、88%の感度で分類した。68%のケースは白質を用いて分類された。ハイパープレーンの距離は症状の重症度と相関していた。対照的に、VBMは対照的に群間差がわずかしか見られなかった。これらの結果から、我々はSVMで自閉症スペクトラムと健常者の間の脳内ネットワークの微細な空間的な相違を検出できると提案する。また、これらの相違は症状の重症度を予測することも可能である。

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