2012年12月18日火曜日

不安障害とうつ病における脳機能と脳構造に対する心理療法と薬物療法の効果の違い

Difference between effects of psychological versus pharmacological treatments on functional and morphological brain alterations in anxiety disorders and major depressive disorder: A systematic review 2012 Neuroscience and Biobehavioral Reviews
最も一般的な精神障害である不安障害と気分障害は内側前頭前野や海馬、扁桃体といった恐怖回路を含む機能的、構造的な脳の変化と関連している。これらの患者は扁桃体の過敏性と前頭葉の機能減少を示す。しかし、これらの脳の異常が治療によって低減するのかはいまだに明らかでない。このレビューは、これらの疾患における機能的、構造的な脳の指標に対する心理療法と薬物療法の効果を比較する。63の研究において、30が心理療法の効果を検討しており、33が薬物療法の効果を検討している。方法論的な違いはあるが、結果からは恐怖回路の機能的な正常化が示唆された。薬物療法は辺縁系の過活動を特に低減させるボトムアップ効果があり、心理療法は前頭皮質の特に前帯状回の活動を高めるトップダウン効果が示された。加えて、薬物療法のみ構造的な変化が伴っていた。これらの知見は、これらの治療法が異なる経路で脳の異常を正常化することを示唆している。

ざっくりしたレビューっだが、そのうちメタ分析が行われてデータから物が言えるようになることを期待している。自分でやっても良いが。

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